エアアジア再参入とインバウンド市場
格安航空会社(LCC)大手エアアジアの日本法人エアアジア・ジャパンが来年2016年4月からの就航が決まり再参入を果たした。
海外からとりわけ東アジアからの旅行客がますます増えていくに違いない。
中国からの観光客は400万人(ミャンマー一国の海外からの観光客数に匹敵する)。
中国人観光客の1人当たり消費額は約30万円というから、ざっと1兆2000億円。2014年が対前年比2倍で2015年はさらに倍という勘定だ。外国人観光客の平均は18万円だ。さらに2014年にタイからの来訪者はタイ人65万7000人。
インバウンド市場は 2014年の訪日外国人観光客は1341万4000人、消費金額は2兆305億円だから中国からの来訪者が増えた分2015年の消費金額は約3兆規模と予測される。インバウンドでお金が動くのは、ホテル旅館業だから、インバウンド全体でおおよそ営業粗利は10%以下ではないだろうか。10%として1200億円。当然のことながら、東京といくつかの大都市、特定の観光地に人気が集中するだろうから、地域ごとの経済効果は売上にして数億、営業利益では数千万規模と推測される。
月次収入までブレークダウンすれば、比較的スモールビジネスに商機があると考えることができる。主戦場は旅行客の胃袋の取り合いということになる。商店街などで手分けしてガイドマップを中国語をいれるとかインターネットに載せる。1商店規模であればメニューにタイ語をのせてあげるとか、そこまで大がかりな投資をしなくても、やれそうなことはありそうだ。
中国人の爆買いが話題になっているが、今、売れているものは次第に、輸出のかたちで中国でもかえるようになるはずだ。中国でチェーン展開している日本の店舗の品物はわざわざ日本で買う必要もない。日本まで足をのばさないと、体験できないもの、味わえないもの、買えないものをPRすることで日本人気が長続きするのだと思う。
小規模事業者がインバウンドを機会としてとらえて、そんな事業者が束になって旅行者に魅力付けしていくことが地域の活性化、地域の魅力再発見にもつながると考えられる。