からだにフィット。
電車に乗っていて、ずいぶんとサイズのあわないスーツを着ている人が増えたものだと感じる。流行のせいもあるかもしれない。細身のスーツが一般的になり、いわゆるおじさまが着やすいサイズのスーツを店頭でもみつからない。
年配の方が細身のスーツに身をつつんでいると、どことなく、か細い印象を受けてしまう。中年太りの人が無理しているのかどうかはわからないが、窮屈そうにほっそりスーツを着ていたりするのも残念だ。
そうかと思えば、いい年して、肩パットが肩から大きくはみだしていてだらしなく見えてしまう人。ズボンのすそが短くて、靴下がはっきりとみえてしまう人。逆に、くるぶしソックスを履いていて、すね毛がのぞいている人。真っ白なソックスを履いている人はいまや絶滅寸前かと思いきや、案外いるものだ、
デフレの時代、今や、既製品でスーツは1万円を切るものまで売られている。昭和の時代、イージーオーダーでそれなりに決めた大人が多かったように思える。
スーツとは対照的にワイシャツはおしゃれなものを着ている人が増えている。シャツはかっこよいのに、スーツがフィットしていないとアンバランスといわざるをえない。
同様に眼鏡も昔に比べるとずいぶんと安く買えるようになり、TPOにあわせて、着替えるアイテムになった。ところが、安っぽい眼鏡をかけている人は貧相に見える。眼鏡は顔の一部です、とはよくいったものだ。
スーツもファストファッション化が進んでいるのだろうか。ファストファッションはおなじアイテムを色違いでそろえやすいのが特徴のひとつだ。安さだけが注目され、おかしな方向に均一化しているスーツおやじが増えてしまって残念だ。